一般的に、採用面接では定番の質問がなされます。中にはちょっとひねった質問で反応を見たい、ということはあるかもしれませんが、採否を判定するのはほぼ「定番質問」となります。
その定番の質問というのは、
・職務経験について
・退職(転職)理由について
・志望動機/自己PR
となっています。中には、

のような、ちょっとひねった質問もありますが、まずはこうした質問にどう答えるのかをしっかりと押さえておくことをオススメします。答え方のポイントとしては、以下のようなものがあります。
職務経験について
「職務経験について」とは、自分がどのような職歴を経てきているのかを説明することになります。一般的には、まずどこで初期研修を行い、医局に所属していたかどうか、どんな専門医資格を取得して…というような流れを説明する形となると思います。
基本的には職歴に齟齬がないかどうかといったことを履歴書を見つつ確認していくことになると思いますので、さらりと簡潔に説明したところです。あまりクドクドと説明するのはうんざりされてしまうと思いますので、避けましょう。
この時点で、職歴にブランク期間があったりしたら、そこについての質問が行われたりすると思います。特に「体調を崩して半年休養していた」などの期間があるようでしたら、「現在は体調も回復し、しっかりと働くことができます」といった言葉を添えておきたいところです。
なお、離職期間が長い時の対処法については、

に書いておりますので、ご参考にしていただますと幸いです。
また、今までの業務について説明を求められることもありますので、

をご参考にしていただき、答えられるようにしておきましょう。
退職(転職)理由について
今の職場になんの文句や不満がなかったら、それは「退職(転職)しよう」とは思わないわけであり、ネガティブな理由になりやすかったりします。
ただ、

で書いたように、前職の文句・不満をあまり言ってしまうのは望ましくなく、できるだけ前向きな理由に変換したいところです。
単に「仕事の量や時間が長くてやめたいと思った」ではダメで、「忙しさのあまり、一人一人の患者さんにしっかりと向き合う時間を作ることができるようにしたかったため」といった、前向きな変換を行います。
「年収が低くて不満」「人間関係がイヤになり」などのネガティブなことも、やはり直接的に言うのは好ましくなく、「転職をすることでしたいことがある」というような、志望動機につながる回答を行う方がよろしいかと思います。

こちらの記事のように、「××がイヤだから退職・転職したい」という理由ではなく、「○○をしたいから転職したいのです」と伝えると、前向きな理由となりやすいと思います。構成の方法としては、
・まずは応募している病院には、どのような特色があるかを調べる。
↓
・入職したとして、自分としてはどのような仕事を担いたいと思っているのかを確認する。
↓
・それが今の職場では実現できないため転職を考えていると結ぶ。
といった流れだと、理由を上手く話しやすいと思います。
なお、前職の勤務期間が短いという場合は、

をご参考にしていただき、お答えいただければと思います。
退職理由の答え方などを誤りますと、

のような入職後に響くこともありますので、ぜひご注意してください。
志望動機/自己PRについて
志望動機は、当然のことながら応募した病院に入職した後、どのような仕事で貢献できるか、どのような仕事をしたいのかということを踏まえてアピールしましょう。
注意点としては、「単に自分がやりたいことだけのアピール」では「他の病院でいいじゃないか」と思われてしまうことも考えられます。また、「条件面で、折り合いがつくから」というのも、採用側から「それはウチじゃなくてもいいのでは?条件さえあえばどこでもいいのか?ウチに溶け込んで長く働いてくれるのか?」と思われてしまう可能性があります。

また、「頑張ります!」と熱意だけをアピールされても面接担当者には響かないと思います。「今までの実務経験により、このように貢献できます」とアピールすべきであると思います。この点、やはり、その病院にどのような特色があるのかという情報を知っていないとできませんので、しっかりと下調べをしておきましょう。
もしその情報収集で困ってしまうということでしたら、人材紹介会社の転職エージェントに相談をしておくとよろしいでしょう。
中には、複数の病院に同時に応募する方もいらっしゃると思いますが、おくびにも「おたくは第二希望ですけどね」といったことは口や態度に出すべきではありません。「第一希望で、内定を出していただければぜひ入職を」というスタンスで臨みましょう。
また、質疑応答集ができたところで、


をご参考に、ぜひ採用面接前に練習をしておきましょう。
以上です。
なお、採用担当の事務方と管理職医師では、

にも書いた通り、採用面接慣れしていない管理職医師の方からは突拍子もない質問が飛び出すこともあるので、注意が必要です。